尿酸値を下げる生活の工夫

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痛風の食事の基本



プリン体の制限よりもバランスのとれた食事

痛風の人の食事の基本はプリン体を制限する事で、1日400mgを目安にプリン体の摂取制限をすることが大切とされていましたが、最近では暴飲暴食をやめ、バランスの良い食事と量に注意すれば、プリン体の摂取量を厳格に制限する必要がないと言われています。

それは、食事から体に入るプリン体は全体の20%なので、無理な食事制限よりも肥満などの生活習慣を改善することが大切とされています。と言ってもホルモンやレバー、エビなどの高プリン体の食事は避けたり、調理に工夫はした方が良いと思います。

痛風の人が注意すべきプリン体は

プリン体とはプリン骨格を持つ細胞の核を構成する物質で、プリン塩基、プリンヌクレオシド、ATP などのプリンヌクレオチドなどで、食品の中には日本人の好む旨味の成分として核酸中に多く含まれています。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインもプリン体なのですが、尿酸値への影響はないと言われ、全てのプリン体が痛風に悪いわけではないようです。


高タンパク・高脂肪

同時に痛風の食事を調べると高タンパク・高脂肪も良くないと紹介されています。調べてみると、これは高タンパク・高脂肪=高プリン体の食べ物であるからと同時に、動物性蛋白質を摂りすぎるとケトン体がつくられ、尿酸が排泄されにくくなるとも言われていますが、体質により大きな違いがあるそうで、大切なのは痛風患者の傾向である肥満につながるからと言うことでした。

痛風は生活習慣病なので、毎日の習慣が問題で、毎日、何も気にせず好きなものを食べ、毎晩ビールを飲んでいたら、痛風が悪化する当たり前のことでした。


バランスの良い食事と量に注意

バランスの良い食事と量を無視してプリン体制限を気にしても、低プリン体の食品でも食べ過ぎてしまったら意味がありません。

逆に、低プリン体の食材を選択して食事のプリン体を極端に減らそうとすると、海藻や野菜以外は食べられないものばかりになりますが、それでは必要な栄養が不足してしまいます。実際に栄養失調になった痛風の人も居るようで、痛風には何事も程々が大切です。


先ずは

プリン体を多く含んだ食材を知る必要があります。知っていれば、高プリン体食品を意識的に避けることができます。全てを覚えなくても好んで食べる食材を中心に、プリン体が少ない食品と多い食品を覚えたり、内臓はプリン体が多いなどの傾向を覚えたり、野菜でもプリン体の多い意外な食材を覚えることで、プリン体を摂りすぎないように注意できます。


食材に含まれるプリン体

プリン体を多く含む食品は、100gあたりにで レバー類(210~320mg/)、白子(300mg)などの内臓類やエビ、イワシ、カツオ(210~270mg/)などの魚介類などが挙げられます。
表を使って自身の1日の摂取量を計算してみて、多いのか?少ないのか?食生活のプリン体量を一度チェックしてみるのが良いと思います。少なければ安心ですし、多ければ下げる工夫を探すことができます。


痛風財団 帝京大学 薬学部 物理化学講座 薬品分析学教室 金子希代子教授
PDF配布資料を参考

食事の工夫をしよう

生活習慣の改善なので、食事の量を全体的に減らし、肉や魚などの高プリン体食品は少しだけにして、バランスの良い食事にするなどの工夫が必要です。

表を見るとプリン体量が意外に多かったり少なかったりする食材が確認できます。鶏卵はプリン体が含まれていなかったり、ほうれん草は野菜の中ではプリン体が多かったり、野菜だからどれだけ食べても大丈夫というわけではないのが確認できます。健康食品の代名詞でもある納豆はプリン体が多く含まれていたりしますので、健康的な食生活だからと過信せず、知らないことは調べて確認することも必要です。

プリン体だけに注目すると落とし穴

卵はプリン体が含まれていないので、どれだけ食べても良いと食べすぎると酸性の食材なので尿の酸性度が高まり尿酸が溶けにくくなってしまいます。ここでも痛風は程々にバランス良くが重要で、プリン体だけに捕らわれず、尿を弱酸性にするアルカリ性の食品にも注目する必要があります。

>>痛風に良いアルカリ性の食品て何?


茹でて減らせるプリン体の量は

また、プリン体は水に溶けやすい性質を利用し、調理法でプリン体を減らす工夫もできます。ただし、茹でたらプリン体全てがなくなる訳ではありません。食材や茹で時間でも変わるのですが20〜30%のプリン体がカットできる様です。20〜30%て大した数字ではないので、茹でたら安心な訳ではありません。痛風対策に都合の良い生活改善方法はありませんので、食材選択と量や食事のバランスを基本にし、プラスの工夫として茹でると効果が望める調理法だと思います。


煮物も過信できない

煮物も長時間煮込めば出汁は食材に染み込むので、同時にプリン体も食材に移ることになります。野菜の煮物でも鰹出汁ではかえってプリン体が増えてしまいます。煮汁を煮詰めるようなレシピではプリン体の量が増えてしまう場合もあります。


スープ類は注意

溶けたプリン体は煮汁や茹で汁に入っていますので、鰹出汁の味噌汁、その他のスープ全般、ラーメンのスープ、煮物の汁、鍋の後の雑炊、カレーやシチューなどは危険です。
味噌汁は昆布出汁にする、ラーメンのスープは飲まないようにして、カレーやシチューのお肉は最初に茹でてから使うなどの工夫が必要です。


外食にも注意と工夫

高プリン体の食材を使ったレバニラ定食などを食べると、1食で1日の制限を超えてしまう可能性がありますので注意が必要になります。しかし、家庭で野菜が不足しがちな人は、外食こそ多くの野菜を摂る良い機会として活用することもできるので、外食時にも工夫を忘れないことが大切です。


健康食品も注意が必要

健康ブームで様々な健康食品が販売されていますが、中には目が飛び出るような高プリン体食品やサプリメントがあります。健康のためや栄養を補おうとこれらを摂取すると痛風が悪化します。

上記表の健康食品のプリン体の量を見ると、たとえ健康であっても摂りたくない程の量が含まれています。